もう、

君のことが好きだったよ。

愛してたよ。

 

君のためなら何だってできたし

何だってされてもよかった。

 

なのに、どうして。

どうして、こんなことになったのかな。

 

 

「・・・好きだよ」

この言葉を受け止めてくれる君はもう、いない。

 

 

あたりにさびくさいにおいが充満している。

目に映る世界は真っ赤っか。

 

顔を濡らしているものが涙なのか血なのか。

そんなものわからなくて。

 

唇を舐めたら、すっごく不味かった。

 

「・・・鉄棒の味がする」

 

 

 

目の前にいる君はもう返事をしてくれない。

もう笑ってくれない。

君はどんどん冷たくなるだけで。

何もしてくれない。

 

 

「・・・好きだよ」

この言葉を受け止めてくれる君は、やっぱり、もういないから。

 

「もう、いいよ」

そういって泣くこともできないから。

 

 

 

 

いますぐ君の隣に行くね。

 

 

 

 

 

/目次/