おんりー:優衣SIDE

愛しい愛しい私の亮二。

亮二には私だけがいればそれでいいし、

あたしも、亮二だけいればそれでいいよ。

 

 

あたしは別に外の世界のことなんか忘れちゃいない。

ただ、外の世界を忘れたふりをすると亮二が喜ぶから、それだけ。

あたしが外の世界を覚えていやしないか怯えている亮二も愛しいし。

 

あたしを自分だけのものにしたくって、頑張ってきた亮二。

なんて健気で愛おしいんだろう。

あたしは元々亮二だけのものなのに。

そんなにムキになってあたしを得ようとして、馬鹿みたい。

そんなことろが大好き。

 

亮二が私の傍にいてくれるなら何だって良いよ。

亮二があたしを家から出さなくなって、カーテンすら開けなくなった今のこの状況だって、あたしは大満足。

 

亮二は自分であたしの周りの人間を排除したみたいに思ってるけど、全然そんなことないんだよ。

あたしが、自分からひとりぼっちになったの。

亮二以外の人間とは関わりたくなかった。本当は視界にだっていれたくなかった。

でも、亮二があたしに、亮二以外の人間を見なくて良い状況を作ってくれているみたいだったから、

あたしはその時まで耐えようと思った。ずっと我慢してきた。

 

亮二の視界にあたし以外の人間が入るのも嫌だったけど、あたしは心が広いから我慢してあげた。

亮二は、純真で笑顔で、こんな風に独占欲の強くないあたしが好きみたいだからずっと我慢して嫉妬しないようにしてた。

外の世界に興味があるふりをしてた。

あたしはいっつも我慢してばっかり。

 

 

だから、これからは幸せになったって良いでしょう?亮二が迎えに来てくれたんだから。

 

 

ねぇ、亮二。愛してる。

 

これからもずっと、一緒だよ?